健康食品販売の健康コーポレーション

札幌証券取引所の新興市場アンビシャスへの上場が過去一年間で五社と、二○○○年四月の同市場開設以来の上場ラッシュとなっている。だが、四社が道内に拠点を持たない在京企業で「昨年末に上場基準を緩めたため」(証券会社)との見方も強い。「他市場に上場ができない企業の予備校」との指摘も出ている。(東京政経部 磯田佳孝)

 今年五月にアンビシャスに上場した健康食品販売の健康コーポレーション(東京・中野区)。福岡県出身の瀬戸健社長(28)は「事業拡大を目指し、広告を強化する資金調達のため上場を急いだ」と話す。原材料の一部を道内から仕入れるが、営業拠点などはない。瀬戸社長はアンビシャスを選んだ決め手のひとつに「審査の早さ」を挙げる。

 アンビシャス市場は第一号の札幌の人材派遣キャリアバンク(現在は本市場に異動)が○一年三月、アルファ・トレンド(札幌)が○四年三月に上場したものの後が続かず、他の新興市場に大きな後れをとってきた。このため昨年十二月、株主資本の下限を二億円から一億円に引き下げたほか、前年度の営業損益が赤字でも上場を認めるよう基準を大幅に緩めた。

北海道新聞 - 2006年12月16日