鰹の力で元気だしてね 味の素、健康食品の通販開始


 味の素は6日、飲むかつおだし「かつおの力」の通信販売を7日から始めると発表した。日本の伝統食のかつおだしを健康食品として戦列に加えることで、同食品事業を強化する。

 かつおの力は顆粒(かりゅう)状で、スティック1本をお湯150ミリリットルに溶かして1日1回飲む。価格は、30本入りが6930円、15本入り3700円、7本入り1400円。ターゲットは30歳代から40歳代の女性で、売上高は2006年度で10億円を見込んでいる。

 鹿児島県枕崎港で「かつおの力」専用のかつお節を調達し、削り以降の工程を味の素川崎工場で一貫生産する。風味を損なわないようにする乾燥粉末技術は特許出願した。紀州産南高梅(梅干し)などを加えて味を調えてお湯に溶けやすい顆粒状にした。

 だしに含まれるアルギニンなどアミノ酸16種類、カリウムなどミネラル4種類など健康成分27種類が手軽にとれるのが特徴。同社の研究によるとかつおだしには、日常の身体疲労回復、精神疲労回復、血流促進といった効能があることが分かっているという。

 山口範雄社長は、「伝統食品の力を商品化した。当社の健康食品事業の中で、アミノ酸、植物素材に次ぐ存在にしたい」と意気込んでいる。同社では、現在500億円の健康食品事業の売上高を2010年に2000億円にする計画を打ち出しており、そのための中核商品と位置づけている。
フジサンケイ ビジネスアイ - 2006年11月6日