コカの葉、サラダにどうぞ ペルー大統領、新たな利用法提唱

 ペルーのガルシア大統領は19日、外国メディアとの記者会見で、世界第2位の生産量を誇るコカの葉の合法的な利用法について、そのままかんだり、茶に用いたりするなど伝統的な方法に加え、野菜サラダに入れるという「珍案」を披露した。

 最近、有名シェフにコカの調理法を相談したという同大統領は「サラダに加えたり、ローズマリーのように(ハーブとして)特別な味を出すためオーブン料理にも使える」と指摘。このほか、カクテルに添えたり、粉末状にしてタマレ(トウモロコシの粉を使った料理)に混ぜ込めばよいなどと講釈を加えた。

 一方、世界第3位のコカ生産国であるボリビアのモラレス大統領も同日、コカインの原料となるコカの合法栽培面積の制限を現在の1万2000ヘクタールから2万ヘクタールに大幅緩和する方針を明らかにするとともに、増産分を薬品や健康食品などに加工し、輸出する意向を示した。

 コカは古くからアンデス山地の先住民族の間で厳しい寒さや飢えをしのぐため利用されており、カルシウムに富んでいるとされる。ペルーや隣国ボリビアでは一定地域での栽培が許可されているが、生産量のうち合法的に使用されたのは15%程度で、2005年には世界総生産量の20%に当たる180トンのコカインがペルーで密造されたという。(サンパウロ 時事)

フジサンケイ ビジネスアイ - 2006年12月21日