健康食品世界最大手のネスレは12日、スイスの製薬大手ノバルティス傘下の米離乳食メーカーを買収すると発表した。
買収額は55億ドル(6600億円)で、買収は年内に完了する見通し。ネスレは健康食品など付加価値が高い製品分野を強化する。
ネスレが買収するのは、離乳食や乳幼児用ケア商品を製造・販売するガーバー(米ニュージャージー州)。1928年に設立した老舗で、94年にノバルティス傘下となった。昨年の売上高は約16億ドル。同社の買収でネスレはベビーフードで世界首位となる。日本では和光堂などが製品を販売していたが、今後はネスレが自社で販売するとみられる。
ネスレは付加価値の高い食品分野をM&A(企業の合併・買収)で強化する方針。ノバルティスとは昨年、医療用食品事業を買収することでも合意している。ノバルティスは本業の医薬品に経営資源を集中する。
日本経済新聞 - 2007年4月13日
健康食品のネスレ、米離乳食会社を買収・6600億円