健康食品としても人気のブルーベリーが家庭菜園でも人気 富士見でセミナー


健康食品としても人気の夏は観光農園で実の摘み取りが行われる果樹のブルーベリーが、家庭のガーデニングとしても人気を呼んでいる。春はかれんな花が咲き、夏は実を収穫でき、晩秋には見事な紅葉が見られる。

 春、夏、秋ごとにさまざまな楽しみ方があり、さらに病害虫が少なく、無農薬栽培が可能なことも魅力の一つ。「隠れた人気から、ブームになりつつある」と関係者は話している。

 富士見町南原山のJA信州諏訪農業資材センター「JAファームふじみ」が先日開いた「ブルーベリー何でも相談」セミナーには、人気を反映し、定員の約2倍、40数人が受講した。苗木を購入し、自宅の庭で育てたいという人たちで、講師の県諏訪農業改良普及センター職員や、JA営農相談員の説明を熱心に聞いた。

 ブルーベリーはツツジ科の落葉低木。米国が原産で、日本では1960年代後半から果樹としての栽培が始まった。高冷地の長野、群馬両県を中心に観光農園が多い。目の網膜に良いとされるアントシアニンが豊富で健康食品としても市販されている。

 講師によると、強い酸性土壌を好むため、苗木の定植には、水ゴケなどが腐食堆積(たいせき)した泥炭を加工した土壌改良材「ピートモス」を使用。水に湿らせ土に混ぜた後、植えると枯れにくいという。細いひげ根のため乾きに弱く、水は十分与える。

 自家不和合性で、1品種では実が成りにくい。多品種を2本以上植えることも栽培のコツという。品種は暖地向きのラビットアイ系は避け、寒冷地向きのハイブッシュ系を推奨する。

「消毒の手間も掛からず、季節に応じた楽しみ方がある低木の果樹。家庭で栽培する人は増加傾向。人気は高まっている」とJAファームふじみの坂本良子店長は話している。

長野日報 - 2007/4/15