健康食品などネットで共同購入、仲間が増えるとより安く


売り主が商品の買い手を募り、注文数が多いほど商品価格が割安になるインターネットの共同購入(ギャザリング)サイトが人気を集めている。化粧品やブランド品、健康食品など品ぞろえも増えている。市価の2?3割安で買える場合が多く、欲しい商品があれば賢い買い物ができそうだ。

 共同購入サイトでは、注文数に応じた価格があらかじめ示されている。期限内に注文が一定数を超えると「底値」になる。例えば、メーカー希望小売価格550円の商品が1?50個の注文で500円、51?100個で400円、101?150個で「底値」の300円になるという仕組みだ。

 草分けのネットプライス(本社・東京)のサイトは、常時、900点前後の商品を売り出している。同社の購買担当者がメーカーなどと交渉し、商品を選ぶ。出版社やラジオ局などと連携し、雑誌や番組で紹介した商品を、サイトで共同購入できるようにするサービスも始めている。

 送料は、購入した品物の数にかかわらず全国一律で525円。底値は市価の20?30%安が目安だが、ブランド品が希望小売価格の60?70%引きになる場合もある。ネットプライスの伊藤直社長室長は「ネットを使えば、一度に大量に仕入れると安くなる共同購入の利点を、一般消費者にも提供できる」と説明する。売り手側が、一定の数量を短期間でさばきたい時に使う例もあるようだ。

 ヤフーや楽天は、仮想商店街の中で共同購入コーナーを設けている。いずれもネットプライスとは違い、メーカーや卸売業者などが直接出品する。

 取り扱い商品数はヤフーが約6000点、楽天が約5000点。どの程度割り引くかは出品業者によってまちまちだが、例えば、ブランド物のバッグが希望小売価格の65%引きで販売されるなどしている。送料も業者によって異なる。

 このほか、仮想商店街を運営するディー・エヌ・エー(本社・東京)のサイト、ビッダーズの共同購入は「1000円まで安くなれば買いたい」など、指し値での購入予約ができる。「予算に合わせた買い物ができる」と好評だという。

 ただ、共同購入サイトの品ぞろえは仮想商店街などと比べれば少なく、欲しい商品が見つかるとは限らない。また、共同購入では一度商品を注文すると、キャンセルや注文数を減らすことができない場合が多いので、注意が必要だ。

読売新聞 - 14時間前