健康食品事業のヤマウラがタマネギ外皮、粉末に


ヤマウラ(駒ケ根市)は、新たに健康食品の製造・販売事業に参入、タマネギの外皮を粉末状にした商品「エミール」を発売した。タマネギ外皮の活用の研究に取り組む有限会社、にゅうとん倶楽部(上田市)と数年前から連携して開発。ヤマウラのエンジニアリング事業部が、野菜の残さなどの容積を小さくするために開発した高速の乾燥装置を使って製造する。同社は建設や設備などが主力だが、「本来は処分される資源を有効活用して循環型社会に貢献できる事業。さらに力を入れたい」(経営管理室)としている。

 発売した「エミール」は、淡路島(兵庫県)や北海道などの生産農家から出たタマネギの外皮を使用。一気に高温で熱するヤマウラの乾燥装置を通し、粉末にして商品化する。粉末1グラム当たり、タマネギ2個分の外皮が含まれており、みそ汁などの料理に入れるほか、スープやジュースなどに混ぜて飲むことも提案している。

 価格は、100グラム入りパック2袋のセットが3600円で、携行しやすい1グラム入りスティックの80袋セットが3800円。ヤマウラやにゅうとん倶楽部によると、タマネギの外皮は、中身と比べてカルシウムやポリフェノールなどの含有量が多く、「生活習慣病などの予防に効果が見込まれる」としている。特に、健康への関心が高い中高年向けに売り込みを強めるという。

 代理店などを通じて販売する予定で、PRを強化して首都圏のスーパーなどで販売することも計画。販売目標は毎月20万パック程度としている。

信濃毎日新聞 - 2006年11月21日