健康食品などに利用するための分析法や分離・精製法開発など取り組みを紹介

沖縄の独特な環境や素材を生かした技術開発に取り組む県地域結集型共同研究事業で、「亜熱帯生物資源の高度利用技術の開発」の2006年度研究成果発表会(主催・科学技術振興機構、県、トロピカルテクノセンター)が6日、那覇市内のホテルで開かれた。モズクの色素成分フコキサンチンをはじめ、ツバキ属植物、海洋微細藻類などの有用成分と利用開発について4人の研究員が成果を発表。県や研究機関、健康食品の関連業者ら約90人が参加した。

 琉球大学医学部の森直樹教授はモズクに含まれるカロテノイドのうち、フコキサンチンやその関連成分が沖縄に特に多い「成人T細胞白血病」に特異な効果があることを報告。嘉手苅崇研究員は、海藻由来の成分を健康食品や機能性食品などに利用するための分析法や分離・精製法開発など取り組みを紹介した。

 亜熱帯生物資源の高度利用技術の開発は02年度に発足した。

沖縄タイムス - 2006年12月8日